大学院生作品 GRADUATE STUDENT WORKS
ノック、ノック
——ドアに潜む、多様性
王 晏婷
扉には、精神的なドアがあるのではないかなと思いました。例えば日本にきてから、カルチャーショックを受けるなどの文化的な差異によるドア、自分と他人の間に存在するドア、または知識の有無というドアもあると思います。
ドアへの関心のきっかけは大学院一年の時に、学校のサマースクールに参加して、イギリスに行った時の事でした。バーミンガムからリバプールへのバスに乗っているとき、異なる色やデザインのドアがたくさん目に入りました。特に、田舎はそうでした。イギリスのドアは全体を単色で塗るのが基本のようですが、その色は多様で、どんな色でもありと言ったかんじでした。それぞれの個性的なドアを見るときに、どんな人がその背後に住んでいるのか、どんな生活をしているのか興味が湧きました。ですから、現地で出会ったドアたちを作品として表現したくなりました。
作品
帰国すると、わたしの生活の身近にあるドアも面白いと気づきました。個性的な人や物事に対して寛容でない日本人でも、各家のポストボックスや表札など、デザインに工夫をしていることを感じ取ることができました。
小さい頃、母との旅行先で違う習慣に触れたり、大学時代に台湾に留学したり、また日本に留学して、大学院でいろんな交流イベントに参加したりするなど、マイノリティの目線になって、気づいたことを表現しています。その国の人々にとっては当然のことでも、外国人の私にとっては当然とは思えませんでした。それらについて、自分なりの考えで自分なりの表現方法を用いて探求しています。
大学院で学んだ「ソーシャルインクルージョン」、つまり世界の多様な言語や文化の壁、知らない世界との壁などを取り外して、人々がつながっていくという考えに強く影響を受けています。大学院には日韓合同ワークショップやユニバーサルキャンプ、アートミーツケア学会などたくさんのイベントに参加して、新たなドアを開いていくことができました。
作品