絵本特別講義「むらかみひとみ×松岡希代子|むらかみひとみと絵本」

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7月24日(金)に特別講義「むらかみひとみ×松岡希代子むらかみひとみと絵本」を開催しました。


むらかみひとみ先生はリノカット版画による絵本や、イラストレーションで活躍中の若手絵本作家です。
 

聴講している学生と同年代の21才のときに思い立って、むらかみ先生はイタリアのフィレンツェの語学学校へ行き、その後、美術学校へ入学しました。そこで、版画工房“RAMUNNO“に出会い、版画技術を学んで絵本作家への道を開かれました。
ボローニャ国際絵本原画展での入選を3回経験され、その中の絵が第1冊目の絵本「まっくらなよるとばくのムー」として出版されました。フランスや台湾などの海外の出版社からも絵本が出版され、現在は絵本を中心にワークショップやイラストレーション、雑貨のデザインなどでも活躍されています。

この日、むらかみ先生はたくさんの絵本原画の版画や、リノリウム版や用具、校正刷りなど携え、いろいろなことを学生に伝えたいと登壇してくださいました。
講義は絵本芸術論をご担当の松岡希代子先生とのトークショウ形式で、むらかみ先生の関西弁の軽やかなリズムのように楽しく軽快に進みました。

学生たちは、自分と同じ年齢の頃に一人でイタリアへ渡り、そこの美術学校をやめて、版画工房で学んだことなど、むらかみ先生の行動力、判断力に共感したようです。

聴講した学生は学部2年から大学院2生までで、教室には熱気があふれていました。講義後の質問タイムでは「イタリア留学を決心したとき」「ボローニャ原画展応募作品について」「星や光の感じ方」「動物の話」など、面白い質問が続き、むらかみ先生の熱心で飾らないお人柄が反映されて、学生との会話がはずみました。

お持ちくださったリノリウム版や版画はとても大きく、実際に見たのが初めてという学生もいました。版画の刷り上がりの美しさにも目を奪われ、じっくり拝見させていただきました。

また、まだフランスだけの出版という貴重な絵本 “DANS LES DRAPS DE LA NUIT” (よるのシーツにくるまって)も手にすることが出来ました。

 

むらかみひとみ先生のサイト Pikotan Studio >>>