学生作品 STUDENT WORKS
女子美術大学

4年次

4年次卒業制作 2022
学部4年間の集大成である作品制作を行う。
各自が軸となる方向を定め、独自のテーマを設定し、卒業制作として作品を展開していく。思考・感性・表現技術・の総合された表現を目指し、制作構想のプレゼンテーションや中間審査のプレゼンテーションから、自己の考えを伝える為の発表の技術とコミュニケーション能力も深めていく。
 
 
 
 
 

3年次

3年次アート・デザイン表現演習Ⅱ 2022

アート・デザイン表現学科4領域の特徴的な専門科目11個の授業の中から選択し演習を体験する。所属する領域では学ぶことができない、新しいスキルを身につけることを目的とする演習。ヒーリング表現領域は2つの演習を担当した。

コラージュによるイラスト表現から、大型プリンターを使ったタペストリーへの展開   ぬいぐるみ作りの基本を学ぶ

手描きによるアナログ表現からデジタル表現への変換を習得し、イラストレーションから空間演出につながるヒーリング作品を制作しました。
アート・デザイン表現学科の共通選択実技として、絵具彩色した紙を素材に、コラージュ技法を用いて動物のイラストを表現し、それをPhotoshopでデジタルデータ化をします。
大型プリンターを使用して、布地(防炎マットクロス)に動物イラストを出力し、タペストリーに仕上げました。

ぬいぐるみ作りの基本を知り、布を使った立体作品として展開させる可能性を探ります。
初めに、基本的なテディベアを制作し、そこから立体を展開図(型紙)に起こす方法を学んだ上で、オリジナルのぬいぐるみを制作しました。プレゼンテーションでは、それぞれのぬいぐるみのストーリーを思い描き、展示の工夫によって作品としての世界観を作り出せる〈ぬいぐるみ表現〉への足掛かりを学びました。

3年次プロジェクト&コラボレーション演習 2022

メディア表現領域との合同授業で11つのプロジェクトの中から選択する演習。
産学連携を基本として、公共団体、企業、法人等、社会とのコラボレーションにより、実現可能な目標をたててプロジェクトを立ち上げ、企画立案と運営、マネージメントを行うためにチームを編成し、問題点に対処しながらプロジェクトを円滑に進める方法を学習する。

産学連携キャラクター開発プロジェクト   アフターコロナ&オリパラの未来をつくる 次世代ユニバーサル アートワークショップ

学外組織との協働による実践的な体験を通して、プロジェクトを完成させるまでに必要な発想力、コミュニケーション能力およびそれらを的確に表す表現力を獲得することを目的とした授業です。今年の産学連携キャラクター開発プロジェクトにはヒーリング表現領域とメディア表現領域の学生が参加し、コラボレーションパートナーとしてNPOエコロジーオンラインを通して株式会社ピースノートと組み、ゴミ箱のデザインとキャラクター企画課題に、計4班で取り組みました。

 

アートが身近でない人も、障がいの有無や年齢、国籍に関わらず、誰もが楽しめる次世代ユニバーサルアートを開発しました。楽しみながら多様な人々が、互いに違いを認め、受け入れ合うための固定概念を壊し、対等な関係を築ける仕掛けを散りばめたワークショップです。
オンラインにて実施した『絵ピソード・ゴーラウンド』は、その人の煌めく人生の一コマを聞き、イメージを膨らませ、家にあるものを組み合わせての作品制作と、エピソードを思い描きつつ鑑賞でき、他者とも自分とも向き合えるようなワークショップになりました。

3年次キャラクター制作演習 2022
病院での活用など、具体的な目的を設定したオリジナルキャラクターの制作を学ぶ。
  3年次形態表現演習 立体制作 2022
「"おもい(想い・思い)"を包むパッケージ」

中身の魅力を伝えるために重要な役割をもつパッケージを、社会における様々な在りようから多角的に理解したうえで、紙器をベースにしたパッケージの制作を学ぶ。

東京都内にある国立病院の小児科と連携し、小児科ではどのようなキャラクターが必要か、また、そのキャラクターを使って子どもたちに親しまれる存在となるにはどのような展開が可能かを考えながら、オリジナルキャラクターのデザインと絵本やグッズ展開の提案する授業を実施しました。

「ある特別なもの」が、どのような「おもい(想い・思い)」で包まれているか、具体的な「形態(かたち)」を、「癒し」の視点からパッケージとして制作しました。また、立体構造を平面素材から立ち上げ、空間を構成することも学びました。

3年次絵本制作演習 2022
絵・お話・仕掛けなどいろいろある中で、本の構造から絵本を考える。
クリエイティブに絶対必要な発想力、応用力を身につける。
  3年次子どもの道具デザイン演習A
(ぬいぐるみ制作)2022

子どもの道具としてのぬいぐるみを企画・制作し、使い方や遊び方を提案する。

三浦太郎先生の絵本を参考に、絵本が生まれるまでのプロセスを重視して、身体を通して感じたこと・伝えたいこと・内なる力を表現しました。3段階を踏んで試作をした後に、最終的には自分の好きな絵をつけて絵本を制作しました。

「幼児(6歳未満)のぬいぐるみ制作」と「子ども(6歳〜12歳)のぬいぐるみ」の2つの課題それぞれの子どもの成長に合わせたぬいぐるみを企画しました。そして、目的に応じた素材やデザイン、遊び、使い方を提案しました。

3年次子どもの道具デザイン演習B
(玩具のデザイン) 2022

生活シーンの中での使われ方、愛され方、存在感をイメージし、長く愛されるおもちゃの制作を学ぶ。
 

長く愛される普遍的なおもちゃに取材しながら、オリジナル性を持ったおもちゃの制作を目指しました。
各自それぞれの興味とリサーチから、制作する玩具の形態を定め、材料や加工方法を研究しながら構想した玩具を実作しました。完成した作品は、生活空間の中で使われるシーンをイメージしながら、展示プレゼンテーションを行いました。

3年次ヒーリング・アートプロジェクト演習 2022

現代社会において、アートとデザインが社会とどのような形で関わるのかを、「ヒーリング」をコンセプトに考え、公共空間における様々な可能性を探り、またプロジェクトをどう実践していけば良いのか、その方法について模索していく。ヒーリング・アートプロジェクト演習2022では、都内の病院や静岡の地域づくり事業など4つに分かれて、それぞれがプロジェクトを展開した。

病院の小児科でのオリジナルキャラクターデザインを使ったプロジェクト   心身障害児総合医療療育センターでのプロジェクト

東京都内にある国立病院の小児科と連携し、ヒーリング表現領域3年生前期授業「キャラクター制作演習」で提案し、採用となったキャラクターをベースにして企画を考えました。
小児科でのオリジナルキャラクターの様々な展開方法を探り、グッズ展開を目的として計4班で企画と現場での活用を提案しました。
主にスタンプやマグネット等のグッズを作成する班と、入院時に子どもたちが見る安全ブックやプレパレーション絵本を作成する班でそれぞれ分かれて企画を考えました。

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心身障害児総合医療療育センターと連携し、面会コーナー、東I病棟エントランスなどの空間演出を企画し施工しました。センターを利用する方やそのご家族、センターで働くスタッフの方々が快適で豊かに過ごすことができる環境作りを提案し、デザイン、装飾の制作から施工まで実施しました。

絵本の向こうに人がいる〜手話読みできる絵本を作ろう〜プロジェクト   音の要塞-ぬくりアート回廊づくりプロジェクト

聞こえない、聞こえにくい子どもたちのための絵本を制作しました。授業の前半では当事者家族のお母さん方のお話を伺うなどし、絵本の向こうにいる人たちの姿を捉えていきました。そして後半では、実際に学生たちが講義を踏まえて考えた絵本を制作しました。仕掛け絵本やシンプルな絵本、様々な形態の絵本ができあがりました。

このプロジェクトは、島田市の地域づくり事業を運営する「NPOクロスメディアしまだ」と、抜里の地元住民で作る「ぬくりアート開廊づくり協議会」の皆さんとが共同して進める、地域づくりプロジェクトの一環として屋外での作品制作に取り組みました。12月の現地リサーチの後に4チームに分かれ、それぞれのチームが「風景を聴く」をテーマに、木材やアクリル板、スタイロフォームやモルタル等の様々な素材を用いて作品の制作に取り組み、1月に設置をしました。また、設置後は地域の方とお披露目散策を行いました。

2年次

2年次ヒーリング・デザイン実習A
(空間表現) 2022

公共や福祉のために空間デザインがどのように重要な役割を果たすのか理解を深め、その手法を学ぶ。
  2年次ヒーリング・デザイン実習B
(デジタル表現) 2022

ヴィジュアルコミュニケーションについて学習しながら表現のスキルを身につけ、ヒーリング表現のさらなるステップにつなげる。

杉並キャンパス内6箇所の共用空間を、より心地よく、ストレスフリーな時間が過ごせる場所になるように、空間的な演出やデザイン、アートを提案し、実際に設置を行いました。
7月のオープンキャンパス2022で学内外の人々に鑑賞・体験いただきました。

グラフィックデザインの基礎知識から、制作手段であるデジタルワークのスキルを身につけ、印刷メディアを通した情報のコミュニケーションを学習しました。特にデザインにおける文字(タイポグラフィ)の重要性を認識し、自身で考えた架空の展覧会のフライヤー・チケットデザインの提案を行いました。

2年次壁画技法演習 2022
1年次で学んだ技法、考えを基礎に、表現を発展させた平面作品の制作を行う。
  2年次コンピュータグラフィックス演習 2022
コンピュータグラフィックスの基礎を踏まえながら、大型作品を制作する。

杉並キャンパス2号館食堂横の図書館へ続く階段壁面に壁画を施しました。11グループに分かれコンペティションを行い、実際のデザインを決定しました。暗い階段の印象が変わるよう絵の具を調色し、配色を検討しました。植物・海洋・化石の3場面が流れるように展開されていくデザインには、1年次で学んだ海綿を使用したスポンジングの技法や今回学んだステンシル技法を使い、表現技術を学びました。

自身で選んだドアに施す「四文字熟語」がテーマの大型グラフィック作品を制作しました。
画像制作のために必要な画像データの特性やソフトウェアの操作方法を学びながら、デジタルによる表現方法について総合的な理解を深め、課題制作を通して実践のための基本的な技法を習得しました。

2年次装丁技法演習 2022
平面作品を本という形態に仕立てる技法を体験し、自身で製本する工程を学ぶ。
  2年次絵本制作基礎演習 2022
昔話を通して、絵本制作の基礎を学ぶ。

いくつかの基本的な製本の演習を行って、本の構造や素材選び、製本の技術について学びました。最終課題では「私のデザイン帖」というテーマで、手帖としての機能と自由に描き込めるページを含んだ、自分が愛着を持って使える本をデザイン・制作しました。

昔話はなぜ現代まで読み継がれているかや昔話の意義や物語る力を探求しました。グリム童話の「赤ずきん」を探索・分析し、現代に生きる私たちに向けたオリジナル昔話絵本を制作しました。装丁技法演習の技法を応用し、製本まで行いました。

1年次

1年次アート・デザイン表現基礎演習B(絵画) 2022
1年生前期には、アート・デザイン表現学科の4領域それぞれが開講する4つの基礎的な実技授業を、3週間ずつかけて全て受講する。メディア表現領域が開講する「AD表現基礎演習A」ではグラフィックデザインについて、ファッションテキスタイル表現領域が開講する「AD表現基礎演習C」では工芸(織・編)について、アートプロデュース表現領域が開講する「AD表現基礎演習D」では立体について、そしてヒーリング表現領域が開講する「AD表現基礎演習B」では絵画について学ぶ。
  1年次素材表現演習A(平面表現) 2022
画材の使用体験から壁画技法を中心に、平面作品表現の新たな発見と創造の方法を学ぶ。

全ての造形の基本となるデッサンをすることで、デッサンとは何か、モノを観て表現をするとはどういうことなのかを追求します。静物デッサン、手とモチーフデッサン、風景デッサンの3点の制作を通し、素材、形態、イメージの関係について考え、二次元表現することの意味を考えます。

様々な種類の刷毛や筆、海綿などを使用して、雲、石積み、木目の表現方法を学びました。最終課題では、それまでに学んだ技法を組み合わせ、基本で学んだ技術を生かしつつ、ストーリーを感じさせるような作品を制作しました。

1年次素材表現演習B(立体表現) 2022
各種造形素材の性質、制約、素材自体の美しさ、素材と形態の関係を整理し、それらに適した造形的処理、加工方法などを実際に体験し学ぶ。
  1年次キャラクター制作基礎演習 2022
社会におけるキャラクターの役割を考え、オリジナルキャラクターのデザイン・制作を行う。

「触れる・香る・心地よい」をテーマに、手で触れて『ここちよい』フォルムとなるよう、アイディアスケッチを練り、粘土によるラフモデルや、スタイロフォームによるスタディモデルでデザインの検討をしました。
デザイン決定後、3種類の木材を組み合わせ削り出すことにより、積層構造による“なごみ”の形を制作しました。

キャラクターの市場調査をし、それを踏まえて「東京都地域公益活動推進協議会」,「日本補綴歯科学会」,「ファーストキッチン」から1つ選びオリジナルキャラクターを制作し公募に出しました。アイデアスケッチを粘土で立体に起こし、さらにその立体を元にデータを作成しました。

1年次ワークショップ演習 2022
コミュニケーション・アート・ワークショップを通して多様性の認められる社会づくりにアプローチする方法の基礎と、グループワークによる新しい考え方の創出・発見・創造の方法を学ぶ。
予想を超えたり思い込みを変えたりする瞬間が訪れて、誰もが楽しめ、初めて出会う人たちとも仲間になれるコミュニケーション・アート・ワークショップの提案を行った。 5〜6人のグループワークで、アイスブレイク、クラス内での試しのワークショップの実施を経て、改善をした最終案を発表した。
   

8班に分かれ試行錯誤を重ねて企画する過程では、各班が実施者と参加者の役割を担って試しを実施し、内容を深め合いました。これは〈立場の違いを超えて互いを認めること〉が経験できる大切な過程となりました。また、マイケル・スペンサー氏と日本フィルハーモニー交響楽団による音楽エデュケーション・プログラムなども体験し、〈アート〉として捉える範囲が広がりました。
グループワークは、6 Thinking Hats(エドワード・デ・ボーノ氏提唱のメソッド)を参考に、自分の発想スタイルが発見できると同時に、違う発想スタイルの人たちだからこそチーム力が向上することを、実感できました。